湯浅映子


「まちわびて ただつみおれば 秋の風」

自詠
短冊

「まちわびて ただつみおれば 秋の風」

「ひぐらしの 声遠くきく 山里の宿」

「Higurasino koetookukiku Yamazatono Yado」
「小さな旅」箱根にいきました。久しぶりに聞いたひぐらしの声に、秋の訪れを感じた一句です。
映子

ひぐらしの 声遠くきく 山里の宿

「丘の上に 白き馬ひく人見えず 白き馬行く 夏草の中を」

「Okanoueni shiroki umahiku hitomiezu shiroki umayuku natsukusano nakawo 」
島木赤彦
Shimaki Akahiko

丘の上に 白き馬ひく人見えず 白き馬行く 夏草の中を

「楽静」

「Rakusei」
34.5x45㎝

楽静

「落葉松」

「からまつの林を過ぎて からまつをしみじみと見き からまつはさびしかりけり たびゆくはさびしかりけり 世の中よあはれなりけり常なれどうれしかりけり 山川に山川の音 からまつにからまつの風」
北原白秋の詩より
34㎝x36㎝

落葉松

「秋の雲 ちぎれちぎれて なくなりぬ」
「Akinokumo chigirechigirete nakunarinu」

内藤鳴雪
Naitou Meisetsu
短冊

秋の雲 ちぎれちぎれて なくなりぬ

「路の辺の 壱師の花の いちしろく 人みな知りぬ わが恋妻を」
「Michinoheno Ichishino Hanano ichisiroku Hitominasirinu Wagakoitumawo 」

万葉集 柿本人麻呂
Manyosyu Kakinomoto Hitomaro
27x24.5 色紙

路の辺の 壱師の花の いちしろく 人みな知りぬ わが恋妻を

「秋の野に 咲きたる花を 指(および)おり かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「Akinononi sakitaru Hanawa oyobiori kakikazohureba Nanakusano Hana. 」

万葉集 山上憶良
Manyosyu Yamanoueno Okura
27x24.5 色紙

秋の野に 咲きたる花を  指(および)おり  かき数ふれば  七種(ななくさ)の花

「わが園の 李の花か庭に降る はたれのいまだ残りたるかも」

大伴家持
27x24.5 色紙

わが園の  李の花か庭に降る  はたれのいまだ残りたるかも

「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉をひらき 蘭ははい後の香を薫す」

万葉集 巻五
27x24.5 色紙

初春の令月にして

「冬きたりなば はる遠からじ』

英詞 シェリー作 西風によせる歌より
36x6 (短冊)

冬きたりなば  はる遠からじ